好きこそものの上手なれ

私がまだ駆け出しの編集マンだった頃、ディレクターにはよく怒られ、毎日が緊張の連続でした。そのため仕事が嫌になり、やらされている感というのを常に感じていました。

当時はそんな気持ちで仕事をしていたのですが、CGと出会うことで少しずつ変わっていきました。普段編集室で編集しているときと違って、AfterEffectsというソフトを使うと、色々な映像効果やアニメーションを付けたりできて、それがとても新鮮で楽しかったことを覚えています。それからは自分でもソフトを買って、暇があれば自宅でAfterEffectsのトレーニングをしていました。当時の会社では誰も使った経験がなかったので、とにかく自分で覚えるしかなく、ひたすら練習。でも楽しかったので特別苦労したという感じはありませんでした。

いずれそれが仕事へとつながるようになり、編集マン兼CGデザイナーとなっていくわけですが、この頃から責任感を持って仕事ができるようになっていました。CG制作は自分一人でやっていたので、何をやるにも自分で解決しなければなりません。その経験の積み重ねが自信を生み、責任感をもたらしたのだと思います。そしていつしか、編集マンとしての仕事に対しても責任感を持って取り組めるようになっていました。CGに出会ったおかげで、やっとまともな社会人になれた、そんな気がします。

自分が楽しいと思ったことを全力でやってみる。すると自分の場合には、それが仕事につながった。さらには自信と責任感を得ることができ、人間としても成長することができた。様々なご意見や考え方があるかと思いますが、自分の経験を通して言えば、「好きなことを仕事にすることはできる」と思っています。

多くの方々が勇気を持って好きなことにチャレンジできるといいなと思います。私もここ数年は仕事をこなすだけになっていたので、また新たなチャレンジをしてみようと考えているところです。